抗がん治療中らしい女性に、息子「絶対死なないで、お父さんと二人にされたら困る」って

夫婦で知人の見舞いに行った時

抗がん治療中らしく帽子をかぶった女性が、中学生くらいの（たぶん）息子に「絶対死なないで、お父さんと二人にされたら困る、自分は塾を続けたい、志望校に受かりたい、お父さんと家で二人なんて気まずいからいやだ、お父さんの世話したくない、こんなことしてたら受験なんて無理、退院して早く帰ってきて」と半泣きで訴えられていた。

母親の方は「ごめんねごめんね」って、息子の手を握ってやっぱり半泣き。

嫁は「お父さんと家で二人は気まずいから早く退院してって、そんなこと言われちゃうんだね」とため息ついてたが、俺には正直あの子供の気持ちがよくわかった。

俺も高校生の時、母が入院して父と二人きりになったことがある。

理性では「母に心配かけちゃいけない。家のことはちゃんとしておかないと」と思うんだが、本音は「早く帰ってこい、俺にこの生活無能力者の世話押し付けてんじゃねーよ、気が狂いそうだ」だった。

俺たちの世代は自分のことは自分でできる男が増えたから同じ思いをする子供は減ったと思ってたんだが、まだいるんだな。げんなりした。

嫁には「母よ、父より先に死なないで」と思っていたことは言えんから吐き出し。