話してるうちに彼女の視野の広さとか、智に裏打ちされた話なんか聴いてると、もう畏敬の念を覚えてね >> 人(嫁)は見かけに寄らない、かな
引用元: ・http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1411193659/
>>681-682
ありがとう。それでは出張先からちびちび書き込んでみる。
大学出て、在学中に資格取ってたのもあって、そこそこの会社でいわゆる出世コースに乗れて天狗になっていた20代。
同期の奴らとか、1~2コ違いの先輩後輩達と週2で合コン回していた。
実際、学生時代に覚えたナンパのテクを思う存分発揮して、ショップの娘とか、飲み屋で隣にいたグループとか、それに取引先の娘などでメンバー集まらないって事はほぼ皆無。
そんな生活を続けて4年目、「いやぁ、今回は外れかもしれないです…」と言われた後輩主催の合コンに嫁は来ていた。
5:5で相手は某電器店の店員らしい。
まぁ先輩もいるし、3番手落として上手くいけば持ち帰ろう…程度のノリで参戦。
そこには思いがけない光景が。
何か、改行のタイミングおかしいな。続き。
いやいや、ハズレじゃねぇよ。
ギャル崩れみたいなの混ざってるけど、そこそこのレベルじゃないか。
やるな。後輩。そして業界1位の電器店。
しかし、相手は3人。
2人は遅番の為30分程度遅れてくるとの事だが、もう期待値は70%。
お決まりの自己紹介の後は、
「将来は開業とか考えてるんですかぁ?」
「いやいや、クライアントさん居なきゃ開業しても食うや食わずですよ」
等と表面上は和やかなスタートを切った。表面上は。
俺達は、そんな会話をしながらも、お互いのターゲットを見極め、相手の反応からお持ち帰り期待値を探り、更にはココで決め打ちするか、或いは後発組に賭けてみるかなど仕事よりも頭を使うゲームをしなくてはいけない。
あぁ…先輩、ココで決めるな。
同期はギャル崩れといい感じだ。
よし、今は、好い人オーラ出しまくって後発組に賭けよう。
外部から見たらお堅い会社のお堅い部門とはいえ、中の人も所詮人間。
しかもここに居るのは、その中でも人生経験、社会経験とも浅い20代のクソガキ共。
仕事中ならいざ知らず、普段考えてるのはどうしようもない事ばかりだった。
そうこうしているうちに後発組が到着。
おおっ!やはり期待通りj…ん?んんっ!?
うん。一人はいい。可愛い。
問題はもう一人だ。
何か、TVで見たことある奴に似てるな…誰だっけ?…あ、鬼嫁だ。
そう、そこに居たのは佐々木健介の嫁。
逆らったらノーザンライトボムを喰らうのは間違いない。
しかし、俺も百戦錬磨のエーロ紳士。
夜のリングは主催者に任せるべく試合を進める必要がある。
さて、こういう事もあろうかとばら蒔いておいた好い人オーラの回収作業に入ろう。
自宅だと絶対に書き込めないけど、コレが初対面での率直な気持ち。
今、思い出しながら書いてるけど、本当に浅薄で最低な男だったな。
取り敢えず後から来た娘の片方に狙いを定める事に決定して、俺は攻撃を開始した。
取り敢えず、好い人オーラ回収の為、全員平等に+1、狙いを定めた娘には+2の鉄則を守り、試合続行。
当然、嫁とも話をするんだけど、嫁の奴、こっちの長い鼻を折るような事を平気で言うんだ。
学生時代の話すると「それで周りの人、喜んで付いて来てたんですか?」とか、仕事の話すると、「その人、結構我慢してるんだと思いますよ」とかね。
いや、俺も薄々感じる所はあったけど、ズバッと反論出来ない自分にも段々と腹立ってきてね。
もう、後発組やらギャル崩れやら関係ねぇ。
今日は、この女を論破して俺は気持ちよく眠りにつくという方向で動く事にした。
途中、トイレで同期と「お前、ずっと嫁ちゃんと話し込んでるけど、どうした?」
「いや、今日はお前達、楽しんでくれ。俺は別の目標が出来た。持ち帰りはしない」
などとハートフルな会話をしたことは覚えている。
…みんな、遅筆ですまん。7年前の事を思い出しながら書いてるので…
開始から3時間。
先輩と牧瀬里穂がいつの間にか消え、時間いっぱいになったので二次会に行くことになった。
先に粗方先輩が会計を済ませてくれたのか、男4人で一人頭3000円弱を払い移動。
半年振りの二次会。
ギャル崩れと同期は別の場所で飲むということで別行動に。クソ。エーロザルが。
いつもは一次会で○でも×でもサヨナラ。
自称米軍の俺のペースが乱され始めていた。
いや、今日は出会いたいとかヤりたいじゃない。
このデンジャラスクイーンをKOしてやるという崇高なプロジェクトを実行せねばならないのだ。
二次会。
後輩が学生時代に見付けたという、安くてオシャレで駅からも近い─今も嫁とたまに行くんだが─バーで飲む。
結構飲んでるはずなんだが、頭は物凄くはっきりしている。
他愛のない話をしつつ、俺は嫁と静かな激論(嫁は後日「酔っ払い」の馬鹿話と宣ってくれたが)を交わしていた。
いや、しかしこの女、弁が立つ。
頭の回転も速い。
何を話しても付いてくる。
煙に巻けない。
これはもしかするととんでもないビッグプロジェクトなのかもしれないと思い始めていた。
その場に残った3人と連絡先を交換して、その場は散会。
この時点では、結婚はおろか、付き合うという選択肢は0%。
むしろ-1000%位の気持ちだった。
とにかく何でも良いからこの女に勝つ。
ぐうの音も出ない状態にしてやる。
後日談になるが、この時は、お互いに嫌な奴だと思っていたらしい。
嫁:駅弁大学出て、ちょっと良い会社入ったくらいで偉そうにしている馬鹿男
俺:話の隙を突いて反論して悦に入っている嫌味なブス
散々だな。
ちなみに後輩はその後、幹事同士で付き合い、そして別れたがこれはまた別の話。
申し訳ない。嫁と電話してた。
最初は書き込みバレたと思い焦ったが、全く関係ない話だった。
明日、駅まで迎えに来てくれるみたいだ。
続き。
その後、持ち回り合コンを滞りなくこなしつつ、嫁とも会わずに半月が過ぎたある日。
後輩「次回なんですが…また前回と同じ娘からの紹介なんですけど…大丈夫ですか?」
時は、来た。この半月、何もドラマ無く知り合いだけが増えている原因はヤツだ。
俺「もちろん出席するよ。嫁ちゃんだけ面子に入れておいて」
後輩の誤解を解きつつ、俺が今、何を考えているのかも説きつつ、頭の中では戦略を練り始めていた。
そして当日。
この会が決まってから、俺は2回の合コンを欠席してから臨んだ。
敵は最初から来ていたので、いつの間にか5:5/1:1の枠が出来ていた。
それもあって何か、どんどんお互いにテンションが上がってきてね。
5:5軍団が盛り上がっているのと同じ位の波を2人で作っていた。
もうね、朝まで生テレビの堀江vs竹田とかを超越していたね。
そして、「話にならないよ!!」と俺がトイレに立とうとしたら「面倒くさいと思ったら毎回逃げるよね」なんて言われてキレたね。
その後は、もう二人朝まで生テレビ。
隣で普通の合コンやってる10人が視聴者。
視聴率は上下してたけど、常時10%超えだった。
嫁友の一人は当時、俺達にドン引きだったと言ってた。
いや、最初で最後の合コンぶち壊しだった。
結局、二人だけ一次会で帰宅。
もちろん一緒になんて帰らない。
同期や後輩、他の娘に謝りつつ、一人でタクシーに乗った。
で、社宅に着いて、あぁ、そういえば飯もロクに食べなかったな。
と思い、冷凍食品を一人で食べていたら嫁から電話。
日付変わる前の遅い時間の電話と合コン時の件で謝られて敗けたね。
俺は何をしていたんだろうと。
で、その後すぐに会って、お互いごめんなさいの後、飲み直したんだ。
あっちも絶対に泣かす(笑)ってつもりだったらしいけど、冷静に考えると、そんなの楽しくないし間違ってるなんて謝られたら
完全にTKOだよね。
◎嫁 – 俺×─年下なのに俺より大人
話してるうちに彼女の視野の広さとか、智に裏打ちされた話なんか聴いてると、もう畏敬の念を覚えてね。
もちろんそれで「好きだ」ってなるわけでもなく、お付き合い確率も2%位だったんだけど、それをきっかけに仲良くなって、何回も会って話したりしている内に、合コン出席率も落ちていった。
その間に気付いた事は沢山あった。
細かい気遣い、丁寧な所作、あとは、姿勢が良いんだ。
真っ直ぐとして凛とした姿勢。
それから2ヶ月後位かな。
あー、俺、この娘好きになっちゃったわ。と気付いてね。
付き合って欲しいって頼んだ。
玉砕。米軍敗退。ベトコンかよ。
彼氏居ないって言ってたのに。社会人になって初めての玉砕だよ。
「いい友達だとは思っているけど、実際に彼氏としては考えた事が無い」
効いたね。DQボム炸裂ですよ。
「足りない部分があれば直していくから教えてくれよ」って言うのが精一杯。
そしたらね、一言「他人を慮る気持ちを持って下さい。それ以外は完璧です」と。
それからもちょくちょく会っていたんだけど、仕事でも私生活でもあの時言われた言葉を考えながら行動していると、相手の行動が手に取るように判る。
普段の生活でも、立場関係なくこっちが少し動くだけで物凄くスムーズに事が運ぶし、業務でも常に相手を尊敬(not尊重)しながら行動すると驚くほどに思い通りに事が運ぶ。
いや、俺って今まで本当にダメ人間だったんだなんて感じ始めていた。
そんな気付きが沢山あって、是正していくことに面白味すら感じていたある日…
いや、今でも覚えてる。
玉砕から一年半程たった2008年12月6日。
嫁に告白されたんだよ。
何の前触れもなく「俺君、あれから、心変わりしてない?もし、こんな私で良ければ」って。
カウンターパンチだよね。
言われた言葉の意味を理解するまで10秒近く掛かった。
俺の気持ちを慮れよ。
OKだよ。素直に嬉しいよ。
付き合い始めてからは例の事件を知っている奴らには驚かれるし、友人達にも遊びだと思われるしで大変だった。
付き合って1年で、社宅を出て同棲。
義父母公認。その時出会った同い年の義兄も凄く良い奴。
俺の家族にも凄くウケが良い。
兄やお袋に至っては、初対面の時に「本当にダメな弟ですが、これで大丈夫ですか?」とか
「次男坊で甘やかしてしまったせいでバカな息子ですがよろしくお願いします」なんて言っちゃったりして。
そんな感じで、双方両親公認で同棲してたんだけど、作ってくれる料理も美味いし、整理が上手くて欲しいものがすぐに出てくる。
それに貯金ってこんなに出来るんだと驚く位に全く無理無く節約できる。
今までのと併せて都下のマンションの頭金+α位の貯金が出来た同棲2年目の明後日、プロポーズ。
地元の神社で結婚式を挙げ、結局マンションは買わずに都内の旗竿地に建った中古住宅を購入。
旗竿地とはいえ、練馬ナンバーのプレミオ+来客用の車が丁度良く竿の部分に収まる掘り出し物だった。
これも嫁の発掘品。長男の出産時に嫁退職⇒今に至る。
たまに俺の親父と嫁の兄と3人で釣りに行ったりと楽しい毎日を送っている。
でも一番の楽しみは、彼女と倅のお帰りなさいを見ることかな。
気付いたら真人間になっていた、ダメ人間の話。終わり。
さて、明日9:30から会議してそのまま直帰だ。
思い出しながらの長文、正直、すまんかった。
いい話だった。
お幸せにな。