友人に「送っていけ」と背中を押され、ふたりで帰ることに。それで俺から付き合ってくださいって言って・ >> 音楽一家っていうのもいいね。
引用元: ・http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1452950510/
俺と嫁は同じ音大で、俺は作曲科、嫁はピアノ科。
作曲家とピアノ科で合コンがあって初対面。
好きな作曲家は誰っていう話題に、
俺・嫁「「ラヴェル!!」」
みんな「はいお前ら結婚~」
という感じで同時に答えたせいで盛り上がって意気投合。
同じラヴェル好きってことで、何かやりたいねってなって、
一緒にコンサート行く?何か演奏する?と話ているうちに、
じゃあ「マ・メール・ロワ」の連弾を弾こうよってことになった。
連弾っていうのは、一台のピアノを二人で弾くことね。
お互い講義のない時間に練習室借りて、半年くらいみっちり練習した。
この「マ・メール・ロワ」って曲は凄くロマンチックな曲で、
しかもかなり気をつけないとお互い弾いてる手がぶつかてしまう。
最初はかなりドキドキして練習がスタートした。
>>128
そうそう、そうなんだよね。
作中ではオーケストラ版だったかな。
原曲はピアノ連弾なんだ。
>>129
いや、特に面白いこともないよ。
卒業してから、お互い就職するわけだけど、
俺は作曲家になり損なったんだ。
実際には在学中からいくつか作曲で仕事はしたけど、
食っていけるレベルにできなかった。
人脈とか作り足りなかったし、俺の親も音楽系じゃ無かったしね。
それで、卒業後1年は就職浪人になってしまって
(実際には売れない作曲家で個人事業主だけど)
その後いくつかの会社を転々として、今のところに落ち着いた。
この間、文句も言わず、別れずにいてくれた嫁には本当に感謝してる。
嫁両親は裏ではいい顔してなかったんじゃないかと思ってるけど、
それでも面と向かっては何も言わずにいてくれた。
嫁もピアノ教室が軌道にのるまでは結構苦労があって、
卒業から結婚までは数年かかってしまったけど、
「お互い仕事が安定したからそろそろ」ってな感じで結婚した感じ。
ちなみに今は「ラ・ヴァルス」弾きたいと嫁にせがまれて練習してるけど
完全に俺の技量が追いつかないから完成はいつになるやら……。
やっぱりBOUNCEBACKの作曲の人みたいになるのは難しいのか…
吹奏楽の課題曲とか作ってるくせにJ-POPに進出とか普通有り得ないからwww
アクロバットすぎるわwww
つべで聴いてきた。いい曲だな。
だけど、練習に熱が入るとともに浮ついたものは無くなっていった。
俺は作曲家の立場から曲の解釈とか、フレーズの意味合いなどを指導。
嫁は演奏技術を指導するという形でかなり本格的な曲作りになった。
音大生ってのは普通の大学生と比べると結構忙しいもので、
練習時間を捻出するため曲が完成するまでの間は特にデートとかもなく、
練習室を借りられる時間も限られるので、
ただただ練習にのめり込んでいった。
開始1ヶ月後くらいから完成まではほとんど私語もなく、
ストイックに曲を完璧に演奏するための話しかしていなかったように思う。
この曲知ってる人いるかどうか分からないけど、
すごく繊細な曲で、ふたりで弾いてるのに同時になる音は常に4音くらいしかない。
演奏技術的には簡単な曲だけど、
曲の持つ色彩をしっかり表現して聴かせるためには、
演奏している二人が凄く一致していることが重要。
そうやって曲を完成させていく過程で、
弾き方から考え方からいろんなことが伝わってくる。
それで相手のことを曲を通して知るうちに自然と惹かれていった。
やっと「これだ!」って弾き方ができて、
最初から最後まで通し終えたあと、
音の余韻までしっかり聴き終えて、
二人で顔を見合わせて思わず抱き合ってしまった。
で、例の合コンメンバーを呼んでリサイタルした。
友「『美女と野獣』なんてお前らにぴったりだな。」
とか冗談を言われながら、お互いまんざらでもなかった。
(「マ・メール・ロワ」は組曲で『美女と野獣の対話』ってのがある)
その夜みんなで飲みにいった後、
友人に「送っていけ」と背中を押されて、ふたりで帰ることに。
それで俺から付き合ってくださいって言って付き合うことになった。
今は俺は楽器屋でDTM(パソコンで作る音楽)教えてる。
嫁は家でヤマハのピアノ教室やってる。
俺が次男なのと嫁が卒業後にピアノ教室やることになったこともあって、
嫁の家に婿入り。
マスオさんをやってる。
おしまい。
マ・メール・ロワも出てきた気がする