【不倫】続・浮気発覚して天罰。カラオケの一室で彼と唇を重ねキスに没頭…その時ドアが開いた!

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とにかく恐ろしく長い3年間だった。もう二度としない自信ある。何度生まれ変わっても浮気なんか二度としないと断言できる。とにかく、未熟な私を許してくれた家族ありがとう…

引用元: ・https://www.logsoku.com/r/open2ch.net/kankon/1407507980/

332: 2014/08/27(水)18:49:38 ID:

「M和…」

私は蚊の鳴くような声で長女の名を言うことしかできなかった

「お、お母さん何してるの?ここで…」
「ひょっとしてこの子は君の…」
「長女です」
「長女ですじゃないよ!この人と何してるの?答えてよ!ねぇお母さん!」

詰め寄る長女が私の肩をつかみ前後に強く揺らした

「ごめんなさい…」

だって、それしか言えない

「きみ…」

事態を察した部長が止めに入った

長女はその手を振り払い

「お母さん!みんなお母さんの事を大好きなんだよ?S美だってお兄ちゃんだって、みんなお母さんが大好きなんだよ?どうしてこんな事をしてるのよ!ねえお母さん!お父さんにこれどう説明するの?何か言ってよ、ねえってば!」

「ごめんなさい、ごめんなさい」

「き、キミちょっと…」

「あなた誰なんですか!?会社の方ですか!?」

気丈な長女が部長に詰め寄った

「私は…」

「名刺見せてください!」

部長は名刺入れから長女に名刺を手渡した

きっと彼の薬指のリングを確認したのだろう長女は「あなたも家族持ちなんじゃない!最低!」と言って彼の頬を叩いた

「すまない、こんなつもりじゃなかったんだ」

「どういうつもりだったんですか!」

「酒を飲んでて少し自分を見失ってしまったようだ、本当にすまない」

「ねえお母さんこの人こんな事言ってるよ!お母さんはお酒を飲むとそういう事を平気で出来ちゃう人なの?今まで私達が信頼してきたお母さんはそんな人だったの!?ねえお母さん!」

「ごめんねM和…ごめん」

ぐうの音も出ないとはこの事だ、自分で穴を掘って生き埋めにされた方がまだマシだと思った

「違うんだ、大口の仕事で成功して、それで浮かれてしまって、誓う!僕とキミのお母さんは今までこんな事をしたことは一度もない、一緒に飲みに行ったのも初めてなんだ、な、そうだろうキミ」

部長が私の同意を求めたけど私は頷く事ができなかった

だってそんなのは何の言い訳にもならないことぐらい十分理解していたから

「汚いよ!二人とも汚いよ!汚い!」

長女が泣きじゃくりながら叫んだ

333: 2014/08/27(水)18:50:09 ID:

後ろから「どうしたの?」とルームメートがぞろぞろと外に出てきた

気を利かせた親友のR菜ちゃんが「行こう」って言ってルームメートをエレベーターの方へ引っ張っていってくれた

「すまない、僕らに少し時間をくれないか、頭が混乱してるから整理したいんだ、頼む、直ぐ帰るから」

彼はそう言って長女を諭した

「お母さん、この人と逃げる気なの?」

私は黙って首を横に振った

「逃げたりしない、必ず帰る、だから頼む、少し時間をくれないか」

「逃げたら一生許さないからねお母さん、私あなたの事を凄く好きだったけど、凄く尊敬してたけど、逃げたらあなたの記憶を金輪際未来永劫記憶の中から消し去るからね」グサッと来た

心臓を抉り取られたような気がした

「M和、大丈夫、母さん必ず帰るから」声を絞り出しながら辛うじてそう言った。

「タクシーに乗りなさい」そう言って部長は財布を取り出し彼女にお金を手渡そうとした

「要らない!あなたが出すのが筋でしょ、さっさと出しなさいよ!」

もはやお母さんとも言わなくなった長女が私に手を出した

私は一万円札を取り出し手渡した

「心配しなくていいよ、ちゃんとお釣りは返すからね、帰ってこれたらの話だけど」そう吐き捨てると長女は帰っていった

「参ったな…」

部長は膝に手をつき、さすがに焦燥感を募らせているようだった

「帰ります」
「僕も一緒に出よう」

受付まで降りるエレベーターの中に気まずい静寂が訪れた

一緒に外に出て彼は私にタクシーを呼んでくれようとしたけど、私はそれを断った

「少し気分が悪いから電車で帰る」

「そうか、お互いどう対処したらいいか帰り道頭を冷やして冷静に考えよう」

そう言うと彼は自分のタクシーを止めて町の中へ消えていった

334: 2014/08/27(水)18:50:57 ID:

彼のタクシーが町の光の中に完全に見えなくなると、私は電信柱の横にこれまで飲んで食べた物を全部吐き出した

お願い!夢から覚めて!

何度も心の中でそう叫んだけど、口の中の酸っぱい胃酸の香りが現実を知らせた
逃げたら絶対許さないという長女の言葉を思い出した

そうだ、私には帰らなければならない

それが私の責任なんだから

タクシーに乗る、降りる、マンションのセキュリティボタンを押す、開く、エレベーターの前まで歩く…

死刑囚が絞首台に乗せられるまでの心境を私は理解することができる

行けば必ず死ぬと分かってて、あえてそこに行かなければならない心境

ドアノブに手をかける時のあの心境

思い出すだけで冷や汗が流れてくるわ

ギイ・・・ってドアが開いて

玄関に夫と長女と次女の靴があって

ああ、長男はまだ帰ってないのかってそういう記憶だけはやけに鮮明に覚えてる

玄関の照明は消されていて、薄暗くて自分でスイッチ押したら、私の荷物がどっさりまとめられていた

ギョッとした

私、捨てられちゃうんだって思った
何もかも失っちゃうんだって思った

長い間苦労して努力して創り上げた自慢の城が全てぶち壊し、泣きそうだった

でも泣いたら終わり
だって傷つけたのは私なのだから、泣くのはおかしい、私が泣くのは筋が通らない

それぐらいの判断をする冷静さはあった

335: 2014/08/27(水)18:51:34 ID:

リビングの証明は点いているのに物音ひとつしない

不気味な静けさだった

怖い、入りたくないよって凄く思った

入れば捨てられちゃう

心は拒否反応を示すけど、何故か足はリビングの入り口に勝手に進んでいく
リビングの入り口に立つ私

黙ってソファーに座る夫が視界に入った

いつもは優しくお帰り!と言ってくれるキス魔の夫が声一つ発せず腕組みをしながら目を瞑ってた

続いてパソコン机の椅子に座る長女と地べたに腰を降ろした次女が視界に入った

誰も何も言わない

私は静かに夫の前に立つと床に正座し土下座した

「すいません」それしか言い様がなかった

「ただいまを言わないって事は帰るべき家ではないって自覚はあるみたいだね、ちゃんと荷物はまとめておいてあげたから」

長女が冷たく言った

ビクン!とした

自業自得だけど帰りたくない!って思った

捨てないで!って思った

「事情は概ね聞いたよ、一応君からも説明してくれないか」

いつもキラキラ輝いてる愛情に満ちた夫の瞳は、黒く沼の底の様に濁って見えた

「はい…」
「お母さん、他の人のこと好きになっちゃったの?」

兄妹の中で一番私にベッタリな次女が泣きそうな声で私に言った
私は小さく首を横に振って否定した

「他の人のとこに行っちゃうの?」次女が続けて言った

私は応えようがなかった

それは夫が裁くべきことだから

「お母さん…」

出て行くのかと思ったのか次女が泣き出した

「へ~好きでもない人とあんな事出来ちゃうんだ?最低だね!」

長女の怒号が響いた「ごめんなさい」

長女は情に厚く正義感の強い子だから余計に私の事が許せなかったと思う

「M和は黙ってなさい」

夫が長女を嗜めて、私に発言を促した
私はザックリとした事のあらましを夫に伝えた
欠けてる部分を長女が補足したりした

長女は私たちの後にカラオケルームに来て、小窓から私が知らない男の人と居るのを発見したらしい

不穏な空気を察した長女はトイレに行くふりをして何度も偵察に来ていたそうだ

R菜ちゃんは私と面識があるので途中で私の存在に気がついて長女と一緒に心配してくれていたらしい

それでいよいよ私たちが明確な不倫行為をはじめたとき、堪らずドアを叩いたと

最悪だと思った
最悪の母親だと思った

336: 2014/08/27(水)18:51:57 ID:

「君のその上司に電話しなさい」

夫はそう言ってさっき長女に手渡した名詞を私に差し出した

「はい、あの、どう言えば…」
「来てもらって話し合うしかないだろう」
「はい」

私は部長に電話した

奥さんが出た

「あの、○○(私の名)です、いろいろご迷惑をおかけして夜分遅くに申し訳ありません」

「ああ、あなた電話よ!」

冷たい奥さんの声質から、既に私達の不貞行為を聞かされてる事が分かった

「ああ、こっちは今話し終わったよ」部長の声がした

かなり疲れてる様子だった

「あの…、主人が来てもらいなさいって」
「今から?明日じゃ駄目かな」

私はチラと夫の方を見てから

「お願い、今日来て」と小声で頼んだ
「う~ん、こっちも事情がね」

奥さんの心象を気にしている口ぶりだった

「そっちが来れないならこっちが行きますが」

夫が私から受話器をひったくると、上ずった声でそう言った

「ああそうですか、じゃ妻と一緒に明朝会社に出向きますよ、それで良いですか」
「オイ!あんたの都合なんかどうだって良いんだよ!今からそっち行くから待ってろ!」
「ああん?最初からそう言えよ馬鹿!」

夫は怒鳴りつけるとガチャン!と受話器を置いた

私が始めてみる夫の姿だった

夫はソファにドスン!と腰掛けた

337: 2014/08/27(水)18:52:23 ID:

待つ間、誰も何も言わなかった
私は正座して永遠とも思える時間を過ごした

玄関のドアが開いた

「あ、お兄ちゃんだ」

次女が小声で言った

長男がリビングに顔を出した

「どうしたの」

異様な光景に長男が驚いて言った
「お兄ちゃん何処行ってたのよ!」

長女が言った
「あいや、ちょっと友達とマージャン…、で、どうしたの?」

正座してる私を見ながら長男が言った
「この人がね!浮気したの!」
「浮気?」

素っ頓狂な長男の声
「そう!会社の上司とね、カラオケルームでキスしてたの!」
「ハハ、うそだろ?またまた~」

「嘘じゃないよ!私がこの目でハッキリ見たんだから!R菜ちゃんも一緒に見たんだから!」

「R菜ちゃんもって…え、え~?ちょっと待ってよ…ウソだろ」
「これから先方がこっちに来るから、お前も着替えてきなさい」

「ちょっと待って、母さんが浮気だなんて信じらんぇよ、みんなで俺を驚かそうとして…」

「私だってウソだって思いたいよ!でも見ちゃったんだもん!私がこの目でみちゃったんだもん!嘘だと思うならR菜ちゃんに電話して聞いてみなよ!」

「信じらんねぇよ、俺、母さんはそういう事とは一番遠い人だと思ってたから」
「着替えなさい、もうじき来る頃だ」

長男がガン!と拳で柱を叩いた
「ア~!」と叫びながら長男がリビングを出ていった

私が家庭の明かりを消してしまった

昨日まであんなに輝いていた私の家庭を私が自ら消してしまった

何でこうなった、何で…

思い出せない、どうしたんだろう私

私の携帯に部長から連絡が入った
下まで来たと言うので部屋番号を教え、解錠ボタンを押した
チャイムが鳴った
夫が席を立ち、玄関のドアを開けた
部長夫婦が入ってきた

部長は入室するなり夫の前に膝を着き土下座した

「申し訳ない」
「申し訳ありませんでした」

私も部長の奥さんの前に膝を着き土下座して謝罪した

338: 2014/08/27(水)18:52:44 ID:

「この人は初めてだって言うけどどうなんですか?」奥さんの声が頭上で響いた

「それは誓って言う!本当だ!」

「どうだか、私は前々から怪しいと思ってましたよ、ただの平社員に毎年毎年年賀状に会社に帰ってきてくれ、みたいな事書いて」

「それは純粋に社の為を思ってだ!現に彼女の成績は社で抜きん出て…」

「それでそちらに目移りしたんじゃないですか?見ればお顔立ちも随分お綺麗でいらっしゃるし、男の人は若い子の方が良いって言いますからねぇ」

「若いったってお前、彼女だってもういい歳だぞ」
「ふん」

「ただの気の迷いだ、たとえば君と彼女が崖から落ちかけていても僕は迷わず君を先に助けるよ」

「おい!」

長男が部長の胸倉を掴み殴りつけた
空手黒帯の長男の正拳で部長は後ろに吹っ飛んだ

「あらあら乱暴なお坊ちゃんね」
「なに?」
「暴力沙汰になるとそちらが不利になりますよ、それでも良ければご自由に」
「くっ」
「聞けばウチのは火遊びだったようなので、どうですか、ここはお互い様って事で穏便に済ますというのは」

同じ浮気でも男と女では重みが違う
男は火遊びで済まされるが女の浮気はそうはいかない
私だって崖から部長と夫が落ちかけてたら迷うことなく夫を選ぶ
でも私が同じ事を言っても上滑りするだけだ

女の浮気は言い訳ができない
女は家庭を守る生き物なんだ
家庭の明かりは女が守る
給料を貰ってようが貰ってまいが関係ない
逆に男はお金さえ運んでくれば、浮気は火遊びで済まされる

339: 2014/08/27(水)18:53:05 ID:
「そちらは穏便に済んでもこっちは済まされないんでね」
ああ、やっぱり捨てられちゃうんだ私、体が震えた
「あらあら、可哀想に」
侮蔑の表情で部長の奥さんが私を見下ろした
「相殺にはしない、慰謝料は払う!」
「あなた、うちだって養育家やら何かとものいりなのよ」
「僕は上司だ、相殺は公平じゃない」
「分かりました、では双方の年俸の差額という事にしましょ」
「金の問題ではないんですがね」
「だって、お金以外に解決のしようがないじゃないですか」
「700万でどうた?それで頼む!」
「あなた!」
「慰謝料の話の前に一つ聞いても良いですか?」
「ああ、何でも答えるよ、ここまで来て隠す事なんか何もないからな」
「見つからなかったらその先どうするつもりだったんですか?」
「う、そ、それは」
言い淀んだ部長は私の顔色を伺った
「どうなんです?あなた!」
「ど、どうって、カラオケボックスの中だぞ、それ以上の事なんか出来る訳ないじゃないか、なぁ君」
部長が私に同意を求めた
記憶が飛んだ私は同意しようとしたけど、何故か言葉が口から出なかった
「きみ」
「あらあら、ふしだらな女だこと」
「何がふしだらよ!あんな事して何もする気がなかったって言葉信じるおばさんの方が頭おかしんじゃないの?この人はね、今さら嘘ついてもしょうがないって思ってるから黙ってるの!それくらい分からないの?いい歳して!」
「まぁ、キスくらいで騒ぐなんてまだまだ子供ね」
「キスだけじゃない、胸だって触ってたでしょ」
「マジかよ」
「それだけじゃないよ!」
「何をしてたの?言ってごらんなさい!」
「君!」
「い、言えないよ!言えるわけないじゃん!」
「母さんが、ウソだろ」
「嘘じゃない!私友達にも見られちゃったんだよ!今頃みんな大騒ぎだよ!明日学校行けないよ!」
「うわ、修羅場だな」
「お姉ちゃん可哀想」
「あなた!」
「すまん」
私何かした?私は家族のために身を粉にして働いてきたのに何でみんな私を責めるの?何でそんなに私を虐めるのよ!
記憶が失せた私は心の中でそう思った
本気で何も分からなくなった
言い訳しなかったのは捨てられたくない一心だったから、それだけだった
結局、慰謝料等の話はまた後日仕切り直しという事になった

340: 2014/08/27(水)18:53:31 ID:

部長夫婦が去り、再び私達家族だけになった

私は正座したまま気まずい時間が流れた

「両親に電話しなさい」
「え」

私は時計を見た

間も無く日付けが変わる時間だった
「このままでは朝を迎えられないだろう」夫は苛立っていた

私は怯えた

「はい、あの…」
「ああ、ちゃんと君の口から事情を説明しなさい」
「はい」

両親に自らの不貞を告げる時の心境は想像を絶するものがあった

でも今にして思えばその痛み一つ一つが再構築期間の猶予を与えてもらう為に必要なステップだった様に感じている

実家に電話した
出ないで!って思った
お願いだから寝てて!って思った

呼び出し音を聞きながら心臓が壊れそうなぐらいドキドキした

「もしもし」

父が出た

「私」
「どうした、こんな夜分遅くに」
「母さんは起きてる?」
「ああ、今ちょうど寝たとこだが代わるか?」
「ううん、いい、父さん、あのね」

電話の向こうの父は何も言わずに私の次の言葉を待っていた
多分私の口調で不穏な空気を察したのだと思う

「私ね、不倫しちゃったの」

父は相変わらず無言だった
「それでね、今家族会議になっててね、父さんと母さんにも来てもらいなさいって」言いながら泣きそうになり、思わず声を詰まらせた

でも必死で堪えた

ここで悲劇のヒロインを演じたら夫に捨てられると思ったから

「分かった、そっちに行けばいいんだな?母さんも連れてすぐ行く」
「ごめんね」
父は私を咎めなかった

昔から起こしてしまったものはしょうがないと思う人だったから

でもきっと酷く心を痛めていたと思う
「すぐ来ますって」
「そうか、じゃ僕も親を呼ぼう、もう寝てると思うけど」
「すいません」

双方の両親はぴったり一時間後同時にやって来た

携帯で連絡取り合ったらしい

341: 2014/08/27(水)18:53:53 ID:

「この度は私の不貞のために大変なご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした!」

私は夫の両親の前で土下座して詫びた

義母「どういう事なの?いったい」

私はあやふやになってしまった自分の記憶に頼らず長女の話を中心に全て話した
死ぬほど恥ずかしかったし嘘で逃れたい気持ちがなかった訳ではない
先述した通り自己防衛本能が働いて言い訳が口をつきそうに何度もなった

でも必死にそれを飲み込んだ

ハ~
母が大きくため息をついた

実母「あんたあんなに上手くやってたじゃないの、子供だって三人ともいい子に育って」
私子「ごめんなさい」

義父「私子ちゃん、酔っ払ってたの?」
私子「酔ってはいました、でも自我を失う程ではありませんでした」
お酒のせいにして逃れたい気持ちはあったけど長女が私の応対を見てたし、下手に正当化すれば自爆するだけと思い本当のことを話した

義母「私子ちゃん前からその人の事を好きだったの?」
私子「有能な上司だと思ってました、でもそれ以上の感情を持ったことはありません」
長女「とてもそうは見えなかったけどね」
地獄の番人の言葉に聞こえた
私子「ごめんなさい、分かりません」

実母「分からないって事ないでしょ、自分のことなのに」
先述した通り私は自分で自分が分からなくなっていた
義父「二人で大きな仕事で成し遂げて、その人の仕事ぶりに惚れてしまったんじゃないのかな」

正直この言葉が一番堪えた
今思い出しても胃がシクシクする

だって薄給の夫の立つ瀬がないないもの、どう答えたらいいんだろうって思った

「そんなつもりはないです、でも浮かれてたと思います、すいません」
実母「夫婦円満だと安心してたのに、まったく」
義母「どうするの?」

義母が夫に判決を求めた

いよいよ来た

お願いあなた捨てないで!何でもする!本当に何でもする!
家政婦としてでも良い!うちに置いて!捨てないで!
そう思いながら私は正座して夫の判決を待った

すると父が夫の前に立ち、膝を着いた

「おい」と言って

母にもそうする様に促した
母も父にならんで正座した
私も母の横に並んで正座した

「夫君、今回の娘の不貞はまったく弁解のし様がない、私の娘ながら情けない限りだ、気立ての良い子に育ってくれたと思っていたが、どうやら私達の教育が間違っていたらしい、君の心を著しく傷つけてしまった事を謝罪したい、面目ない!」
そう言って父は床に頭を擦り付けた

続いて母と私も頭を下げた
私のせいだ、私が両親にこんな無様なことをさせてしまった
心の中で浮かれて不貞を犯した自分自身を殴りつけた

342: 2014/08/27(水)18:54:53 ID:
夫君「いえ、私子はもう親元を離れ分別のつくいっぱしの大人です、この歳で親の責任というのはおかしい、この事は私子と自分の問題ですから、そんな謝り方をなさらないでください、頭を上げてください」
実父「夫君、しかしこんな馬鹿な娘でも私にとっては可愛い娘なんだ」
ここで私は耐えられなくなって俯きながら泣いてしまった
どうしても我慢できなかった
夫君「それは分かります」
実父「だから頼む!もう一回だけ私子にチャンスを与えてやってくれないか?」
夫君「…」
実父「慰謝料は私が払う、もともと早めに財産分与しようと思っていたんだ、都内に一軒家を建てよう」
夫君「いえ、お金の問題では…」
実父「分かってる、君が金に綺麗な男だという事は十分分かってる、しかし私達にはそれぐらいしかできんのだ、もし私子が猶予期間中に君の納得いく姿勢を示せなければ、その家は君にそのまま進呈しよう、私が書面にしてもいい」
義母「私子ちゃんはどうなの?」
私子「え」
義母「私子ちゃんはどうしたいの?」
私子「やり直したいです!」
義母「逆にその方が辛いって事もあるのよ?」
突き放してる様だけど、義母の言ってることはよく理解できた
猶予期間は針のむしろ生活が待ってるという事だ
私子「それでもここに残りたいです!」
夫は腕組みをしたまま、しばらく考え込んでいました
夫君「分かりました、でも条件があります」
実父「本当かね、ありがとう、何でもやる、そうだな?私子」
私子「はい!」

343: 2014/08/27(水)18:55:24 ID:
夫君「ではおかあさん、彼女に料理を教えてあげてください」
実母「え?ああ、はい、この子料理が下手だからねぇ」
実父「お前がちゃんと教えてやらんから」
夫君「いえ、難しい料理を教えてくださらなくてけっこうです、まずリンゴの?き方から教えてあげてください」
実母「え」
私子「リンゴぐらい?けるわよ!」
はじめてまともな声で反論した
夫君「M和、リンゴと包丁五本持ってきなさい」
長女「うん」
長女は義父ね実家から送られてきたリンゴを私と夫と三人兄妹に手渡した
包丁が足りないので夫だけ十得ナイフを持った
夫君「?きなさい」
五人一緒に?き始めた
五人が?き終わった
皮が床に落ちた
私のが一番いびつで肉厚でブツ切れだった
切れ味が一番悪いはずの夫のリンゴの皮は薄く長く一本に繋がっていた
実父「おまえ、リンゴの皮むきも教えてやらんかったのか!」
実母「だってそんなの私だって教わらずにできましたよ」
私子「すいません」
実父「こんな状態で嫁に出して申し訳ない!」
夫君「それと味噌汁の作り方を教えてあげてください」
実母「はい?」
夫君「彼女はしょっぱいから塩分は体に悪いからもう少し薄味にしてくれと何度言っても聞いてくれません」
私子「すいません」
夫君「信頼関係が成立していた時はお互い様だと思って黙っていましたが、それが崩れた今、彼女が私が早死にすることを望んでいるのではと疑念を感じています」
私子「そんな事ない!あなたが早死にして欲しいなんて思ったこと一度もない!」
長女「でもお母さん味噌ちゃんと溶かないから、いっつもペースト状に残ってるじゃん」
長男「ちょっと前までダシ取らないで平気で作ってたし」
長女「そうそうそれで出汁入り味噌に変えたんだよねw」
次女「お姉ちゃん、お母さんをあんまり苛めないで!」
長女「だって」
夫君「ソーメンの茹で方教えてあげてください」
長女「そそ、いつも少ないお湯にバサッと全部入れるからスイトンになっちゃうんだよねw」
実父「おまえ…」
私子「すいませんすいません」
夫君「一生懸命働いてくれてるからと思って、自分で出来ることは自分でやろうと思っていましたが、これからはちゃんとした料理を作るように心がけさせてください」
実父「分かったきっとそうさせよう」
夫君「しばらくはそれで様子をみる事にします」
実父「重ね重ね面目ない」
長女「ええ、この人と同じ空気吸わなきゃならないの?やだ」
実母「M和ちゃん、そんな事言わないで」
義母「私子ちゃん本当に大丈夫?」
私子「はい、大丈夫です」
この時私は義母の言葉の意味するところを本当の意味で理解していなかった

344: 2014/08/27(水)18:55:50 ID:
翌朝、私は朝一で起きて出来る限り努力して朝食の支度をした
「おはよう」
次女が最初に起きてきて私に挨拶してくれた
「おはよう」
私も挨拶したけど上手く笑顔が作れなかった
どの面下げてと自分でも思ってしまう
それより次女の瞬きが激しいのが気になった
チック症状がでているようだ、私のせいだ
次女が起きてきて、次に長男が起きてきた
私が挨拶しても返さなかった、次女が心配そうに私を見た
「おはよう」夫が起きてきた
皆、父親には挨拶した
夫だけが私の作った朝食に少しだけ手を付けた
「どうした、食べなきゃ駄目だろ」
夫が言った
「食えるわけねぇじゃん」
「今日の学校行ってからのこと考えたら食欲なんかわかないよ」
「ごめんね」
「みんなよく聞け」
夫が厳しい口調で言った
家族の視線が夫に集中した
「お前達には幸福になる義務と権利がある、人生にどんな障害があろうとそれに向かって努力しなければならない、母親の間違いに引きずられて自ら不幸になるな」
辛辣な夫の言葉に打ちひしがれた
立つ瀬がないとは正にこの事だ
「君も仕事と今回のことの分別はつけなきゃ駄目だ、クライアントに君の不倫問題は何の関係もない話だからね、影響が出ないように」
「はい」
長男は黙って食事に手を付けた
「やっぱり美味しくない?」
恐る恐る聞いてみた
「味なんかするかよ」
「そうだね、ごめん」
長女は食事に視線を送っただけで結局口をつけずに登校して行った

345: 2014/08/27(水)18:56:15 ID:

一月以上経ってもなかなか次女のチックが治らない

もし私が出ていかざるを得ない場合、夫に土下座してでも次女は連れて行こうと思った

長女は相変わらずご飯を食べてくれない、レトルトで済ませているようだ

その影響からかニキビが顕著に現れはじめた

「M和、お願い食べて、レトルトばかりじゃ体に障るから」
「無理、あんたに心配してもらう筋合いないし」
「母親が作ったと思わないでいいから、家政婦が作ったと思えば食べられるでしょ?ね?ニキビだってそんなに酷くなったら痕に残っちゃうわよ」
「ちゃんと皮膚科に行って診てもらいました!食事じゃなくて精神的なものだってさ!」
「そう、ごめんね、私のせいよね」
「そうだよ!」
「M和、私が出て行ったらちゃんと食べてくれる?」
「…」
「お父さん料理上手だから、ちゃんとバランス取ってくれるよう頼んでおくから、そしたらちゃんと食べてくれるって約束してくれる?」

駆け引きしてるつもりはなかった

こんな馬鹿親でも子育ては戦いだから、子供は親の嘘を見抜くから、この時本当に私は腹をくくって言った

「お願い、それだけは約束して」
「分かったよ」
「本当ね?」
「食べるよ!食べれば良いんでしょ!」

長女が二ヶ月ぶりに私の作った料理を食べてくれた

「勘違いしないでよね、追い出すか出さないかはお父さんが決める事だから、私が決めることじゃないから食べてあげるだけだからね!」
「うん、ありがとう分かってる」

不倫は社内の誰もが知る事となった

百億の仕事を取ったのにもかかわらず私達が殆ど口を聞かなくなってしまった理由を誰もが知りたがった

不倫したのではないかという噂をされるようになった

最終的に部長の奥さんが人事部に連絡を入れ、私と部長を別の部署に分けるように進言したのがきっかけで不倫が事実であると誰もが知る事になった

しかし私達は双方共降格も査問もされなかった
不倫でクビという話を散見するけど本当なのかなと思う

基本的に大企業であるほど不倫に関しては個人的問題で済まされノータッチの所が多い
仕事さえ出来れば係争していても大した問題にはならない

むしろ飲酒運転の方がよっぽど厳しく裁かれる

だから不倫でクビという話はそうあって欲しいという読み手と書き手のファンタジー的要素が多分に含まれていると私は思っている

346: 2014/08/27(水)18:56:36 ID:
三ヵ月後
例の大口の仕事の件で一人残業していると、部長がコーヒーを持って私の隣に座った
私は無視して仕事を続けた
もちろん仕事の話はするが、私語は慎むようにしている
「そっちはどう?」
部長がそう言いながら私の机にコーヒーを置いた
「どうって」
「こっちは大変だよ殆ど汚物をみるような扱いで、ただ金を稼ぐ鵜飼の鵜みたいだ、会社の方がよっぽど気分が安らぐよ」
「そう」
「まだ怒ってるの?」
「怒るって何を」
「崖から君と妻が落ちかけてたらって話」
「ああ、あれ」
「あれはそうでも言わなきゃ場が収まらないからそう言っただけだ、正直言うとかなり迷うよ」
「私は迷わない、私は躊躇せずに夫を助ける」
「辛辣だな」
「鵜飼の鵜でも必要としてくれるなら良いじゃない、私なんかずっと無視されたままよ」
「同じだよ、このままだと精神的にもたない」
「我慢するしかないでしょ」
「君は許してもらえなかったらどうするつもりなの」
「どうもこうも出て行くしかないでしょ」
「ハハ、お互い大変だな、実は僕も離婚を考えてるんだ」
「は?」
「もう無理なんじゃないかって」
「ふざけないで」
「え?」
「あなたと同じにしないで!」
「い、いや同じとは…」
「あなたは離婚で済むのかもしれなけど私にとってあの家が私の全てなの!あそこに私の全てが詰まってるの!あの家に居られなくなるって事は私が死ぬことと同じなの!あなたと同じにしないで!」
私は感情的になった
「す、すまん」
明らかに彼は狼狽していた
「もう仕事以外の事で私に話しかけないで」
そう言って私は部長を無視して仕事を続けた
彼の尋常ではない動揺ぶりを見て始めて分かった
部長は私の事が好きだったという事
私も離婚して自分と一緒になれれば良いと思っていたという事
いつの時点で好きになったのかは分からないけど、いくら鈍い私でもそれぐらいは理解できた

347: 2014/08/27(水)18:57:03 ID:

半年後、私は別の営業部に移動になった
ちょうどその頃、長男の気持ちが雪解けした

バスケ部の地区大会で決勝に進出した時、長男が大喜びして、私も凄く喜んで

「お母さんゼッケン破けてるから縫っといて!」って言ったの
普段は「おばさん」なのに「お母さん」って

私は笑って「分かった縫っとくね」って言って、長男もハッとした顔して、照れ笑いして「ま、いっか」って言ってくれた

凄く嬉しかった、それから長男はずっと「母さんと」と呼んでくれるようになった
有り難いと思った

問題は長女だった

やはり私のせいで学校で色々言われてるらしい

ブラスバンド部の先輩から「お前の母ちゃん何やってるの?」と聞かれ
○○で働いてるって答えたら「大企業じゃん」と言われ「うん、次長」って言ったら
「偉いんだな」って言われたらしい

そしたら好きだった先輩から「偉くて大人いんだよな」ってからかわれたって
目真っ赤にして帰ってきて私をなじった

「どうしてくれるのよ!」って怒鳴られた

過去に遡ることはできないからどうにもならない

ひたすら謝るしかなかった

PTAも三者面談も顔を出せない

一度だけ行ったけど好奇心の目で見られて凄く後悔した

親も生徒もわざわざ私を覗きに来た

先生すらチラチラ私を見た

この時長女の苦しみを心底理解した
精神的苦痛でニキビが悪化した理由がよく分かった
心の中で長女に土下座した
帰ってから長女に酷く叱られた
「辛かったね」って泣きながら詫びた

私は夫にそれを伝えた

夫は長女を呼んだ
「M和、耐えられなければそう言っていいんだぞ」
「言ってどうするのよ、どうしようもないじゃない」
「学校を変えればいい」
「やだ、私負け犬みたいに逃げたくない」
「人生80年と考えてみて」
「どういう事?」
「重要なのは成人してから本当の勝負はそこからだから、80年の内のたった数年だと思えば大した事はない、今の学校に固執しなければならない理由は何もないんだよ、M和、無理しなくていい」

長女は暫く考えてから
「ありがとう、でももう少し頑張る、支えてくれる友達も居るし」と言った
「そうか」

夫の冷静な判断に感心した

よく考えてみれば確かに今の学校に固執する理由は何もない

長女は夫の言葉で随分救われたと思う

逃げ場を確保してもらっていれば安心して登校もできるだろう

348: 2014/08/27(水)18:57:34 ID:
しかし結局彼女が許してくれるまで2年以上かかった
私は風邪をひいても登校するという長女を私は止めることができなかった
ブラスバンドの選抜メンバーから漏れたくないから這ってでも行くと言って聞かなかった
結局風邪は二週間以上経っても治らなかった
無理に知人の勤める大学病院に連れて行くと、彼女は肺炎にかかっていた
「どうしてこんなになるまで放っておいたんですか」と咎められた
レントゲン写真の肺全体にかかる靄の様な影を診て多少医療に近い仕事をしている
私には事態の深刻さが理解できた
長女に対する負い目で強気に出れなかった自分を責めた
母親失格だと思った
長女は緊急入院することになった
夫もかけつけた
その日は大した事がなかったが、翌日から彼女を高熱が襲った
解熱剤を投与しても切れるとすぐに40℃近い高熱に戻った
午前中は比較的落ち着くが夜半にかけて熱が上昇した
三日後、長女の意識が混濁しだした
彼女の体の中で菌と抗体が戦ってる様子が大粒の汗から伺うことができた
主治医からマズいかもしれないと言われた
私は狼狽えた
止めなかった自分の甘さを責めた
事情を話し会社を休んだ
夕方夫と長男と次女が来て彼女の様子を見にきた
心配そうに伺っていたが長女の意識は戻らなかった
夫が長男と次女を連れて帰った

349: 2014/08/27(水)18:58:33 ID:
「今日が山場かもしれません」主治医に言われた
知り合いの外科医も様子を見に来てくれた
主治医にくれぐれも頼むと頼んでくれた
「若いから大丈夫ですよ」と看護婦さんが励ましてくれた
気休めでもかなり救われた気がした
藁をもつかむ気持ちだった
夜半すぎ、長女が「おかあさん!おかあさん!」と私を呼んだ
「なに?どうしたの?」と私が聞いても応えなかった
意識が混濁しているらしかった
「おかあさん!」長女が叫んだ
「なに?M和、私はここにいるよ」と私は何度も応えた
「どうしてそんな事するの!」長女が叫んだ
彼女が混濁する意識の中であの時の光景を見ている事が分かった
「ごめんね、M和」
「やめてよ!おかあさん!やめて!」
「ごめんね!ごめん!」
「お母さん!私達の事好きじゃないの!?好きじゃなくなっちゃったの?ねぇお母さん!」
「大好きよ!ごめんね、苦しませてごめんね、辛かったね、私が馬鹿だったね、ごめん」
私は熱くなった手を握り締めながら泣いた
本当に馬鹿だった
いつしか私は長女のベッドに顔を埋めながら眠ってしまっていた
「お母さん、起きてお父さん来たよ」
頭上で長女の声がした
慌てて顔を上げると長女がケロッとした顔をして私を見ていた
「お母さん、おはよ」
長女が言った
「おはよう、ごめんね寝ちゃった…え?」
今お母さんって言った?
ハッとして長女を見た
長女が笑っていた
私が不倫する前の屈託のない笑顔だった
不覚にも泣いてしまった

350: 2014/08/27(水)18:59:07 ID:
二年かけて三人の子供はほぼ元通りの状態に戻った
しかし夫はそうではなかった
友達とよく遊びに出かけるようになり、それを知らずに作った夕飯が残ってしまうこともよくあった
料理のせいかと思い、母と義母に徹底的に学んだ
レパートリーは母の方が圧倒的に多いが、味のセンスは義母の方が圧倒的に上だった
単純な料理でも温度やちょっとした調味料の加減でまったく味が変わってしまう事を教えられた
夫の料理のセンスの良さは義母ゆずりだという事がよく分かった
子供には腕が上がったと褒められるようになったが、夫は全く褒めなかった
でもそんな事は私にはどうでもよかった
私はこの家に居させて貰えるだけで有り難いと思っていた
ある時、料理が残ってかたずけていると長男が「連絡ぐらい入れればいいのにな」と言った
風向きが私に追い風になってきたと感じた
しかしそれが凄く危うい気持ちにもなった
不倫から三年目を迎えようというとき長女が家族旅行に行きたいと言い出した
私は勿論賛成した
しかし「君たちで行ってくればいいよ」と夫が言った
「何でいいじゃん、お父さんも行こうよ」
「俺はいい」
「お父さん!」
「いいのよ、やめましょう」
「いつまでネチネチやってんだよ」
長男が言った
「なに?」
夫の目がギラっと光った
「やめて!」
「だってさ」
「やめて!お願い!それ以上何も言わないで」
「分かったよ!」
そう言って長男は部屋を出ていった
続いて長女と次女も出ていった
マズイと思った
このままでは夫が孤立してしまうと思った
凄く焦った

351: 2014/08/27(水)18:59:37 ID:
それから暫くして、夫が夜中に話しかけてきた
「起きてるのか」って聞いてきた
私は残業で遅く帰ってきて後から寝床に入ったからまだ寝ていなかった
「はい」
「聞きたいことがあるんだけど」
「はい」
「何であんなことをしたんだ」
「え」
「三年間自分なりによく考えてみた、君を許そうと何度も思ったんだけどどうしも答えが出せない、どうしても分からないんだ」
「すいません、私が未熟だったとしか言えません」
「俺だって全くモテない訳じゃなかったんだぞ」
「はい、知ってます」
「結婚してからだって言い寄ってくる子だって居たんだ」
「はい」
「君より美人で良い大学行ってる子だった」
「知ってます」
「でも俺は心が揺れたりなんかしなかった」
「はい」
「夫婦ってそういうもんじゃないだろ?チヤホヤと良い所だけ見て生活してしていける訳ないんだから」
「はい」
「俺はお前が年老いてボケて糞尿垂れ流すようになってもちゃんと世話しようと思ってたよ、そういう覚悟で結婚したんだ、結婚ってそういうもんじゃないのか?」
「その通りです」
「なのに何だよ、大きな仕事取って浮かれたとか酒の勢いとか、俺には全く意味分からないよ!」
「すいません、本当に申し訳ありません」
「何度考えても、何度許そうと思っても、どうしてもそこん所で閊えるんだよ、どうしてもそこでわだかまるんだよ!」
夫はそう言うとウ~…という呻き声をあげた
泣いているのではなく呻き声だった
私は三年間何度もこの呻き声を聞いてきた
それが私を許そうと葛藤する時の苦悶の声だったのだとこの時初めて知った
蹲り、ウ~…と唸り続ける夫は凄く苦しそうだった
結局三年の月日が流れても、夫の心は少しも雪解けしていなかった

352: 2014/08/27(水)18:59:57 ID:
あの時凍りついたままここまで苦しませてきたのだ
私は三人の子供に許されて浮かれていた自分を恥じた
三年間夫を苦しませ続けてしまった自分を恥じた
駄目だ
私がここに居るとこの人は壊れてしまう
私のエゴをこれ以上通す訳にはいかないと思った
最後のつもりで私は夫の布団に入った
そして蹲る夫を背中から抱きしめた
「ごめんね、私がここに居ると苦しいね?」
私は夫の背中に向かって言った
「私がここに居ない方がいいね?三年も苦しめてごめんなさい」
そう言って私は泣いた
夫は振り向くと私をきつく抱きしめた
「居ると苦しいけど居なくなるともっと苦しい、どうして良いか分からない、分からないんだよ!」
「本当はここに居たい!でもあなた私がここに居ると壊れちゃうもん!」
そう言って私は夫の体にしがみついた
信じられないことに夫は私を抱いてくれた
仲良くというよりお互いの体にしがみ付いていたと言う方が的確かもしれない
「離したくない!」と夫が言って「離れたくない!」と言って私は泣いた
お互いにお互いの名前を呼び合った
夫が果てても私は夫の体にしがみ付いていた
離れたくなかった
強力接着剤で固めてほしい心境だった
私達はそのまま眠ってしまった

353: 2014/08/27(水)19:00:18 ID:

起きると私たちはそれぞれの布団に寝ていて、きちんと寝巻きに着替えていた
あれ?もしかして夢?と思い、慌てて自分の中に夫の痕跡を探した
微かに残る彼の残した痕を確認し、安堵した

良かった!夢じゃない!

そのまま私は着替えて朝食を作った
三人の子供が朝食をとってるところで夫が起きてきた

「おはよう」

私が言うと「おはよう」と夫が応えてくれた

三人の子供が私と夫を交互に見た

長女が笑っていた

夫が席に着いた

私は脱力しそうになる体を必死に堪えるのに苦労した
許してもらえた!そう思った途端に腰が抜けそうになった

「あ~あ、長かったな!」

長男が伸びをしながら登校していった

「良かったね」と誰も居なくなったリビングで長女が話しかけてきた
「ありがとう」
「昨日お父さんと仲良くしたでしょ?」
「M和!」
「ごめん!だって聞こえちゃったんだもん、行ってきま~す!」

子供たちには本当に苦労をかけた

三年経って私達は元の生活に戻り始めた
もちろん完全にという訳ではない

私が犯した罪の爪痕はまだあちこちに残されたままだ
キス魔の夫は元もキス魔に戻ったけど、口との接触は反射的に避けたがる

夜の営みの時に、私が感極まってキスしようとすると夫はプイと横を向いてしまう
どうやら私の口は汚染された部位であるらしい

自分が与えたトラウマだけど、やはりグサッとくる

胸も触りたがらない

試しに「こっちの胸は汚れてない方だよ」と言ってみたら、何も言わずにそっちの胸に顔を埋めてきた

相当にショックだったんだろうなと改めて思った

ごめんねって心底思った

夜まで残業して連絡が遅れると彼は酷く怒るようになった

「メールぐらい送れるだろ!」と怒鳴られる
「ごめんなさい、これからはそうします」と素直に謝る

失った信頼は簡単には戻らない

休みの日も何処に行くにも必ず同伴させる様になった
私は釣りが苦手だったが、そうも言ってられない
何度も同行してる内に私も好きになってきた

買い物は彼の趣味の後に寄ってもらうようになった
でもいつも一緒に居ろと言ってくれるのは幸せな事だ
無視されてきた三年間を思うと天国のような話だ

354: 2014/08/27(水)19:00:38 ID:

部長は、最近体調を崩した

男性には珍しいバセドー病を患ってしまった

精神的なものの因果関係は不明だけど、私は今回の一件に関係があると思っている
男性のバセドー病は、こうでなければならない!と強く思い過ぎる人の方が発症する人が多い様な気がする

以前に比べると精彩を欠いているのが気がかりだ
私の売り上げは、相変わらずかなり良い線をキープしてる
夫に許して貰ったから今はウハウハだ

とにかく恐ろしく長い3年間だった
もう二度としない自信ある
何度生まれ変わっても浮気なんか二度としないと断言できる

とにかく、未熟な私を許してくれた家族ありがとう、ごめんなさい
長い贖罪生活の間支えてくれたお父さん、お母さん

そして義父さん義母さんありがとう、ありがとう、何度頭を下げても足らないけど
二度とこの様な事をしないと誓います

359: 2014/08/27(水)22:50:37 ID:
おっとふりだしにもどってるのは ◆W/gSwczTMg だけだよ
大切な家族をさんざん傷つけてるんだからね
元通りのはずがない
>>354 は「またします」宣言にしか見えないよ

355: 2014/08/27(水)19:09:48 ID:
三行で

357: 2014/08/27(水)21:13:05 ID:

>>355
仕事のできるアテクシに酔って調子に乗った
子バレして家族崩壊

(表面上)許された(と思い込んだ)アテクシ、ウハウハ

子供に与えた心の傷が簡単に癒えると思ってるお花畑脳の今後に期待だなw

356: 2014/08/27(水)19:18:06 ID:

スレ伸びてると思ったら、一人で36レスとはw

あとで読みます

358: 2014/08/27(水)22:45:30 ID:

◆W/gSwczTMg が

>もう二度としない自信ある
>何度生まれ変わっても浮気なんか二度としないと断言できる

なーんて考えてても、これってはたから見れば「ふりだしにもどる」なんだよね
そもそもなにもないところから見事に浮気しちゃったわけだから

自信ある? ものすごい慢心発言。

もう喉元すぎちゃってるよこの人

360: 2014/08/27(水)22:53:01 ID:
一気にまくしたてたね。長過ぎて途中で飽きたよ
1/4くらいしか読んでない。読む気もしない

361: 2014/08/27(水)23:27:49 ID:
スゲー伸びてるから何事かと思って開いたら…誰か代わりに読んで短くまとめて下さいw

362: 2014/08/27(水)23:50:00 ID:
上司とカラオケでイチャコラ
娘に目撃され修羅場だが離婚回避
3年経って許されたっぽい

363: 2014/08/27(水)23:58:19 ID:
>>362
ありがとう。
無駄にダラダラ長い読む気にさせない如何にも頭も股も緩い馬鹿って感じだわw

365: 2014/08/28(木)00:08:17 ID:
>>362
ありがとうw
読まなくて良かった

364: 2014/08/28(木)00:06:32 ID:

前半アテクシはデキる女自慢&上司に引き止められたけど彼との愛を選んだの☆編

中盤は3人も子ども作って専業やっときながら長子が6年生の時に家庭が貧乏であることにようやく気がつく編

後半やっぱりアテクシはデキる女だからサクッと仕事復帰でガッポガッポ自慢、調子に乗って上司と不倫して娘に見られて大変だったけど許されたアテクシ幸せ☆編

366: 2014/08/28(木)00:10:42 ID:
>>364
そんな下らん内容をダラダラ携帯からレスしてたのかw
実話系携帯小説サイトにでも書いとけって話だな…コテ付けなくても誰も成り済ま
さないから安心しろってことで、心置き無くあぼーんしたわ

367: 2014/08/28(木)00:30:06 ID:
これだけ長いのに三行で全部わかるスゴさ