旦那は「もっと良いやついくらでもいるのに、バカだなあ」と悲しそうに笑っていましたが・・・ >> 二人でお互いことを心配していたんだな。お幸せに。
引用元: ・http://ikura.open2ch.net/test/read.cgi/ms/1404053011/
思い出して書いてみようと思いました。
長くなりそうなのでお暇な方以外はスルーして下さい。
旦那と知り合ったのは学生時代。春休みの制服採寸のバイトでした。
好きだったアーティストの話で意気投合。
やさしくて朗らかで、よく手際が悪い私のフォローをしてくれていました。
妹扱いされていたので、相手にはされないとわかりつつ思いを寄せていました。
どうせこれで最後だと、勇気をだして告白しようと決めたバイトの最終日。
タイミングを見計らっていたら旦那からドライブに誘われました。
その後の予想外だった旦那からの告白。
私も心臓バクバクになりながら手紙を渡し、その日から交際が始まりました。
両思いだったことが嬉しすぎて完全に舞い上がっていました。
若かった。
喧嘩もしながら付き合いは続き、就職後おたがい忙しくなってからも連絡は取り合っていました。
ある日、旦那と連絡がとれなくなりました。
マメだったのに数日全く折り返しもないというのは初めのことでした。
会社の帰りに旦那の家まで訪ねましたが不在。
気がかりだったものの、私は出張もあったので長居は出来ずに家を後にしました。
しばらくして、やっと旦那から電話がかかってきました。
連絡がとれなかったことを詫びられました。
理由を聞くと、歯切れの悪い返事。重苦しさを感じていたところ。
旦那から「本当にごめん、別れよう」と告げられました。
何を言われたかわからず頭の中は真っ白。理由は教えてもらえませんでした。
その後、未練がましいのは承知でやっぱり話がしたくて一度電話をかけました。
やっぱり出てくれず、ああもう終わったのだと思いました。
気持ちに整理がなかなかつかず、それからの私はしばらくはずっと抜け殻でした。
仕事以外に何をして過ごしていたのかもよく覚えていません。
やがて仕事も忙しくなり、気づけば最後に旦那に会った日から2年近く経っていました。
それでもまだ未練はたらたら。
思えば初めて告白するほど好きになれた人だったし、このままずっと忘れられないんだろうななんて思っていました。
誰かを紹介されても何にも感情がわいてこない。
そんな私に業を煮やしたのか友達がこう勧めてきました。
「美化しすぎているんじゃない?理由も教えてくれなかったんでしょ。好きな人が出来ていたんだよ。まだ電話が出来るならもう一度会ってみたら?きっと吹っ切れるよ」
その友達は忘れられなかった元彼に会い、冷めたことで吹っ切ることができたと言いました。
私の場合は、まだ好きなのに会ったら冷めてしまうんだろうかと考えていたのでなかなか電話ができず。
そもそも繋がるのか、繋がったとして番号を見て私だとわかったらとってくれないんじゃないか。
そうこうしているうちに日は経ち、あと少しで旦那の誕生日という時期になりました。
前日、思い切って公衆電話から電話をかけると旦那が出ました。
久し振りに声をきいたら色々なものがこみ上げてきて、何か言ったと思います。
内容はよく覚えていませんが今でも好きな事や、会えないかどうかは聞きました。
旦那の返事は
「あのときは電話で済ませてしまって悪かったと反省している。本当にごめん。でも今さら会っても〇〇(私)には何もメリットはないけどいいか」
というもので、私はよく意味がわかりませんでした。
そして誕生日に久し振りに会うことになりました。
待ち合わせて食事に行きました。
駅で待っていた旦那は何も変わっておらず私はすぐにわかりましたが、私だと認識するまで少し間がありました。
気まずくなるだろうということはわかっていましたが旦那が思いのほか喋ってくれたおかげで昔のように話ができました。
旦那の様子が違うことに気付いたのは、喫茶店でメニューを読んでいたとき。
つい「見えにくい?」と聞いてしまいました。
また歯切れの悪い返事だったので、聞くと旦那は「こっち(片目)はもう使い物にならない」のだともう見えないのだと言いました。
そのときは返す言葉が無く、何を言えばいいのかわからず黙っていると、続けてこう言いました。
目の違和感に気付いてはいたが仕事が忙しくて行けなかったこと。
久しぶりに眼科を受診後、病院での眼底検査を要されたこと。
眼圧検査の結果がわかり、一生自分の目が抱えている問題と向き合っていかなければならないとわかったこと。
「自分の事で精一杯で不安定になってしまった。迷惑や心配をかけたくなくてあの日電話で終わらせてしまった。許されることではないけど、悪かった」と。
私が深く聞こうとすると別の話にもっていこうとしたので、帰りにくだらない昔話をしながら二人で歩き旦那の住む最寄駅へ。
何となくもう私とは会ってくれないだろうと思いました。
だから考えていたことを全て伝えました。
そして「私が△△(旦那)を好きになったのは目が見えていたからではない。昔あったものをもっていないからといって気持ちがなくなくなるわけではない。あなたがあの頃お金持ちで、いま貧乏になっていたって話は同じ」だということも。
いつになく旦那が大人しい顔をして黙っているのがだんだん悲しくなり、いつから好きでどれだけ好きだったと思っているのか、なにがメリットがないだ!いい加減にして、とお子様だった私は爆発してしまいました。
向こうは「もっと良いやついくらでもいるのに、バカだなあ」と悲しそうに笑っていましたが、その日からまた旦那と会うようになり。
その9か月後に入籍しました。
10年前のことです。
以上になります。長々とごめんなさい。
読んでて目から汁が出そうになったわ
旦那さん、嬉しかっただろうなあ
そこまで好きになれる人に出会えて幸せね